木のような、ざわめきのような
いつまでも一緒にいることは出来ないのは分かっていたし、離れても変わらず、兄弟であり、無二の友人であることに変わりはない。
これまで過ごしてきた時間も決して嘘ではなく輝かしい思い出として、僕や君の中に残り続けるだろう。
ちょうど、子供の頃に僕らが大好きな古いビデオの映画を何度も再生したようにいつだって何度でも思い出せるだろう。
あの映画の最高のタッグめいたものを僕は君に感じているよ。
僕の持ってないものを君は持っていて、
ほんの少しは君の持ってないものを僕が持っていたりもした。
お互いにこれまで培ってきたものや同じ出来事でも視点が違うんだなと、夜を徹して語った時に何度も何度も感じた。
面倒な時もあったろう、ここで謝りたい。
でも、楽しくて仕方なかったんだ、ごめんね。
こんなお互いの負担を軽く出来るように努めながらも、笑い合える生活を過ごせるデコボコな奴らがどれだけいるんだろうか、僕はそうそう見たことがない。
だが、面白おかしく楽しみながらも、肩を組んで歩いてきたような日々もおしまいだ。
淋しいけどね。
そして、僕らの生活は形を変えれどまだ続く。
素晴らしい日々をありがとう。
これからは各々のもがきつつも新しく騒がしい日々だ。
もし、歳を食ってから一緒に住むことがもう一度あるならそれはそれで面白いし、そうなったらとても嬉しい。
ただ、それは今からの新しく騒がしい日々の向こうの遠い未来のお話だ。
僕は木のようなそこに在ることで誰かが安心出来て、広く人を受け入れられる大きく力強い人になる、そうあろうとする。
君はきっと人々のざわめきの中心にいるような楽しく暖かい人になるだろうし、そうあろうとするだろう。
各々違う道にはなるが、決して交わってないわけじゃない。
それに辿れば同じところに必ず辿り着ける。
無限の彼方に行こうぜ、兄弟。
君はいつまでも僕の相棒だぜ。