健康優良不良青年

日々のこと、音楽や映画、漫画なんかの好きなものの話

「無知」なサルなりに理解した(つもりの)TENET感想(ネタバレあります)


読む前に諸注意です!

 

・途中からガッツリネタバレ?というか考察入ります。(入るとこで注意入れます)

 

・「無知」なサルでも分かったつもりである感を保つ為に、上映後にいつも観た映画のことを検索したりするのですが、今回はしてないです。

(一部人物の名前の確認等でwikipedia、公式サイトは見ました。)

めっちゃ我慢してる、さっさと書き終わりたい、自分の認識間違ってる部分の答え合わせがしたい…!笑

 

・筆者はノーラン監督作品はバットマン三部作しか見てないです。

なので、サルです。ウッキー!

後述もしてるんですが、なんとなく敬遠してしまってて、純度の高いノーラン監督作品は

「TENET」が実質初体験となります…

その点、生暖かい目で見ていただけると本当に幸いです…。

 

・筆者は映画好きですが知識や知能は低いです。

雑食で話題作、できる限り前情報削ぎ落として見に行こうってタイプであるのと、

マイナー厨にも、メジャーどこを全部抑えるマンみたいなのにもなりきれないニワカ映画好きマンなので変なこと言っててもごめんしてね!って感じです。

 

以上、諸注意でした。

また、感想や批判(はちょっと怖いけど)

ここはこうじゃない?って部分があればコメント等いただけると本当に嬉しいです…!

もしよければよろしくお願いします!

 

 

では、始めさせていただきます…!

 

まず、ネタバレ無しの雑多な感想と押し付けみたいなものを…

 

 

 

 

 


「TENET」めっちゃおもろい!!!!!

迷ってるなら絶対映画館で見たほうがいい!!!(出来るならIMAXで!)


頭空っぽでも映像や音楽の迫力で楽しめるし

あーだのこーだの考えても楽しめるし!

(理解しきれるとは言ってない)

ハリウッド大作らしい様々な楽しみ方が出来る素晴らしい作品です…!

 

そして、エンドロール終わった側からまさに

「逆行」して全部見たくなるような最高の映画!

ハリウッドの大作映画特有の

大爆発あり、カーチェイスあり、アクションあり!

「映像の暴力」と評されてたのでIMAXで体験してきたんですが爆発の衝撃が映像と音圧で真正面から殴ってくる…!!

なんなら体が少し苦しくなるくらいにドギツイ衝撃を約150分の間ぶちかましてくれる類稀な映画体験でしたよ…!

 


そして、この映画、一言で雑に言うなら

「全部伏線」

って映画です…!

 

見ながら、あー、あそこはこうだったからこうなのか!って繋がっていくアハ体験みたいなのがすごく楽しいし、
迫力のあるカーチェイス、爆発といったハリウッドの大作映画の代名詞もTENETの映画内では「違和感」が仕込まれてて、迫力だけじゃなく物語を立体的に、奥行きを作ってる感じなんですよ…

しかも、ほぼ全てのシチュエーション、セリフに「違和感」が仕掛けてあるっていう仕掛けの細かさ…

脚本、監督を務めたクリストファー・ノーラン監督の頭の中はマジでどうなってんだ…

本当にすげぇよ…

 

クリストファー・ノーラン作品なんとなく難しそう…って敬遠してたポンコツですが

間違いなく楽しめるし、すぐにもう一度見たくなる映画です。

音、映像、作品への没頭感を高めるなら映画館で是非見るべきです…!

映画館で見て後悔はしません…!!

ぜひに…!!!

 

 

 

 


さて、テネットをネタバレ抜きで宣伝というか押し付ける?時間はここまでとして…

ここからは理解?したつもりのテネットについて書いていきたいと思います…

 

ここからはブリバリのネタバレまみれなので、もし、見てないぞぉーとか、見に行くぞぉーって方は回れ右してください!

 

いけますか!?いけてる!?

そこの君!そう!回れ右!君のそれは右向け右!知らない方向言っちゃダメだよ!

もっかい右向け右!

そう!そっちの向き!そっちの向きに進むんだ!いいね!

うん、なかなか懐かしいくだりだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


行った?みんな行きました?もう大丈夫?

オッケー?

じゃあ、行くね…

 

 

 

 


まず、感想から

 


まず、映画の肝となる「逆行」に関してですが

映像的仕掛けの部分の作りが思ったより親切な設計をしてた(当社比)


すごく申し訳ないけども

僕個人として、難しいとされる映画や本、漫画とか特有の「作者の頭の中では理解出来てます、理解できねーお前はアホ」みたいな勝手な自己満足を見せられたことが何度かあって、難しいとされるノーラン監督作品を見るのを躊躇っていたのだが

(己にそれが理解できるともおもわないし、そういう謎マウントはすげぇ嫌いだし、そういう映画は個人的にだいたい楽しめない)

TENETは全くそんなことはなく、むしろ

「気づいてくれ…分かってくれ…こういうの好きやろ…?ベタなこともやっとるねん…」

って配慮の目配せが行き届いたすごくいい映画だと感じた。


視覚的効果の中でも、

赤と青で逆行してない側、逆行してる側ってのを終始分け続けたのが丁寧だし、観客への配慮がされてると思った。

また、逆行中は砂埃のチリの反射が

落ちるはずなのに吹き上がるようにしてあったり、煙が登らず排気口に戻ったりって

セリフを使わずとも映像で語るのがノーラン監督はすごいうまいと感嘆致しました…

あと、逆行組と現行組が一瞬引きの絵で戦場を映すシーンたまらんかった…

たぶん、逆行組は逆行してるように動いてって感じやったんやろな…

一瞬のシーンやったけど、あのシーンめっちゃ撮るの苦労したろうな…


ただ、映像的な仕掛けの「逆行」してますー!

ってのは分かるように作られていると書いたけどストーリー上や人物の「逆行」してる状態の判別や「逆行」現象の起こし方、概念に関してはちょっと難しいなと思ったすね。

 


雑に言うと、ジョジョの6部、7部好きな人はわりと理解度早く高く、めっちゃ楽しめると思う。

主人公が「逆行」世界に入った時の

セイターとの「逆行」内バトルとかめっちゃ

リンゴォ戦のような感触でめちゃくちゃ面白かった…!(細かく言うと決して似て非なるものだけど)


人物に関しての難しさは、

いつの誰なのかってのが終盤すごく分かりにくくなったかんじはありますね。

 

途中までは「逆行」してる世界では空気が止まっているから呼吸出来ないのでマスクつけるってのがあってマスクが逆行の証明になってたけど

「逆行」の「逆行」をするとタロットカードが正位置に戻るように

 

1月8日の正午から1月1日の正午に「逆行」して

その後に、1月1日の午前11時に「逆行」したら、

正位置の時間方向に乗るので(順行に戻る)

マスクをつけなくていいってことか?と思った。


なので、誰がいつの時間の誰なのかってのが分かりにくいのと、それを踏まえて見てみると

2回目以降の鑑賞がだいぶ見え方が変わるんだろうなという印象…

 

あぁ、書きながらもう2回目見に行きたくなってる…

 


そして、ここからは作品の中で特にたまらなかった点やこう理解してる(つもり)なんですがどう思う?って点です。

 

間違ってるとこ多数あると思うので、

読んでいただいた方がいらっしゃれば

「これは違うんじゃないか?」とか「こう思うぞ…」って点あれば指摘いただけると幸いです…

 


・登場人物の時間の流れについて


この映画、日付で考えるよりも

年齢+何日の◯◯って生後日数的に考えると

少しわかりやすくなるのと思います。

時間の流れを人が「逆行」しているだけで

タイムスリップをしてるわけじゃないっていう、順行の時間軸に人が逆らってるだけって感じなんですね。

ここは個人的に、アベンジャーズのエンドゲームの肝ともなった「タイムハイスト」と似た時間についての考え方をしてると思います。(パラレルワールド的なとこ言ってたし)

なので、「逆行」した人がやった行動ってのが順行世界でも「逆行」が起きる物体を産んだり、

ニールが主人公を庇ったとしても死ぬのは「逆行」したニールの為、順行のニールとは出会うことが出来るってことになるのかなと。

ザックリ頭の中で整理をしたんですが

映画内の流れで最初に主人公に会ったニールを

「一定の日付から1000日後のニール」とすると

最終的に主人公を庇って死ぬニールは「逆行」を行なった

「一定の日付から1030日後のニール」

の為、死んだ日付が最初に出会う日付より前でも

「逆行」した人間だから

「1000日のニールは消えない」

ということになるということかと。

んー、よく出来てる。

 

 

・「“無知”が力である」について

 

これ、めっちゃ時間ものに付き物の

「知ってるならその行動をするべきだ」とかのツッコミに対するカウンターやとしていい働きをしてるなぁと思いました…

あと、「自分と接触して認識すると消えてしまう」とかね。

知っていることにより行動が変わると結果も変わる、また記録されることで未来人はそれを知ってしまえるのでより裏を書かれた作戦が立てられてしまうってとこがよく出来てるなぁってのと緊張感を生む要因にもなるなと感嘆しました…

すげぇぜ、ノーラン監督…

 

 

・未来人のやりたかったこと

 

これに関しては考察?妄想?的な要素が強いんですが


資源のないディストピア化してる感じがする未来

過去の人間であるセイターとアルゴリズムを使って過去の人間全員を抹消し、資源のあった頃の地球を自分達で総取りしようという計画。

映画の中では「祖父殺しのパラドックス

って言葉で主人公達は

「先祖が消えたら自分達が生まれない可能性を考慮してないんじゃないか?

仮に成功したとすると未来人も消えるんじゃないか?」と考えていた


だがしかし、作品内の用意周到な未来人ならば「祖父殺しのパラドックス」は検証出来た、もしくは、していたんじゃないか?とも僕は思った。


「祖父殺しのパラドックス」の文字通り

過去に兵器と指令を送り、未来人Aの祖父を殺した場合、未来人Aは存在するのかどうかという実験を行っていたんじゃないかな?と

だけど、テネットって映画は認識ものでもあると思うので、

Aという人間が生まれるどころか

Aという存在は記録にすらもないので

Aを使っての実験をしようという実験自体がなくなるんではないか。

そして、失敗していることも認識出来ずに

同じような実験をB…C…と次、次と被験者を決め、繰り返してるんじゃないか…という風に思った。

もしくは、この実験を行なって

「祖父殺しのパラドックス」に気づけた未来人は「アルゴリズム」の作成者と同一であり、「自殺した」とされているけど消された、もしくは袋小路であることに気づき、

本当に自殺したのではないか、と僕は考察?というか妄想してしまいましたね 笑

 

 

・「主人公」の「任務」について


「主人公」は最後、全てを知った状態で

「主人公」のテストとされる等の任務の始まる前の時間に戻るエンドで

ここから「主人公」が対未来人組織「TENET」のボスとなり、何も知らない順行の自分に

セイターを倒す為に誘導するプランを練ったりしていくんだろうなと…

となると途中の英国紳士とのやり取りや

「主人公」が選択したと思ってる行動は未来の自分による思考誘導だったのか…

と思って見るとすごくまた楽しめるだろうなと思った。

また、「逆行」した本編最後の「主人公は世界を守る為の制御装置のような役割にその生涯を殉ずることになるし、死線を共にくくり抜けたキャット、ニールとも二度と会えないというビターなオチだなと思った。

ただ、キャットを守るという点だけは、未来の自分からの指令に背いたのではないかと思う。

恐らくプリヤ達がキャットを襲撃するというのはTENETのボスとなった「主人公(ボス)」による指示の為、それを予想した「主人公」の取った行動としてキャットを守るという行動がなされたと思う。

僕は「主人公」の取った世界を救いながらキャットも救うという選択は『主人公』らしいし、『アメリカ人』らしくてすごくいいと思いましたね…!

「使命も我も通していく」ってのが

本当に好きなタイプの思想なので、この「主人公」の行動はシビれた。

 

 

・「TENET」の構成員について


ボスは逆行した「主人公」

ニール

プリヤ

アイブス(指揮官)

科学者の女性

施設や戦闘してた実働部隊


と結構な規模の組織だと思うし、冒頭の倉庫にあった未来から送られてきた兵器の数を見ると相当な未来からの持ち込まれたトラブルがあるのだろうなと…

無粋ではあるけどもその兵器ごとの背景や対処をSCPみたいに知りたかったり、スピンオフやってくれても絶対に面白いだろうなと思いましたね…!

というか、ニールのバックボーンの今回の映画の任務以外のニールの活躍が観たい…笑

 

 

・「主人公」の「名前」について

そういや、このブログを書くにあたって主人公の名前って…って思ってそこだけ調べたんですが「主人公」の名前が無いことに気づいた。

「あなた」とか「主人公」とか「君」って言葉でしか呼ばれてなくて名前が一切ないことに気づいたんですよね…

色々と調べても

主人公、もしくは名もなき男とかの表記で

「ノーラン監督すげぇ!!!」ってのを改めて喰らいましたね…

「そうやん、一度も名前呼ばれてなかったやん…」、「ちゃんと名乗ってなかったやん…」って…

一回、キャットに名乗ってたけど「トマス・アレポ」って名乗ってやん…

ってなって鳥肌が立ちましたね…


ここまで、本当にめちゃくちゃ長くなりましたが次で最後。

そして、次が一番長くなります 笑

 

 

 

ニール

 


この映画観た、だいたいの人が好きになるであろうニール…!

最初は胡散臭い感じなのにずっと「主人公」の無茶、理不尽なやり方に付き合い続ける最強の相棒…

最初の出会いの

「彼にダイエットコーラを」

「任務中は(アルコールを)飲まないんだろ?」というシーンは未来で彼の上司である「主人公(ボス)」の行動を知ってて出した答えだろうし

ソーダがよかった」

という「主人公」に「へぇ」というような表情をしてたのも未来での「主人公(ボス)」を知っているからかと…!


そして、中盤や何度も裏切っているんじゃないか?と「主人公」に詰められても

「主人公」が知ってしまうと全てが水の泡になる為、シラを切り続ける、せいぜい情報を小出しにすることしか出来ないのが本当になんとも言えへん気持ちやったやろうな…と


また、任務後に殺されることについて

「君に殺されるのならいい」と覚悟を決めていた。

この任務に就いた時点で「主人公」を生かす為に殉ずる覚悟をしてたんだろうなと思うともうたまらなく切ない。

ニールの一瞬、一瞬の表情や言葉により注目して2回目は見て、今以上に切なくなるんだろうなと…。


そして、最後の永遠の別れとなる瞬間

バッグの赤い紐を見て、全てを察して涙を流す「主人公」と

それでも、笑って別れを告げるニール…

ニール…アンタ…どこまで…


ここはもう妄想でしかないのですが、未来のボスである「主人公(ボス)」からニールは指導を受けていたり、バディや秘書官的な立ち位置に居たんではないかと…

(おそらく、ボスとなった「主人公(ボス)」も

ニールの記憶があるため、ニールとどんな出会い方をしたとしてもニールを大事にしていただろうと思う。

もしかしたら、孤児だったニールを引き取って育てたとかもあるかもしれない。)


そんな恩義や信頼のあるの若き頃の彼と未来を守るために己の命を捨てる、未来に戻れないという覚悟をした上でニールがずっと任務に就いていたかと思うと…

涙が出ますよ、本当に…止まらないですよ…。

一度も書いたけども

「主人公」に対して

「君に殺されるのならいい」ってセリフの重みがね…

ぜんっぜん違う…

二度目観に行った時にここで泣いちゃうそうやもの…

微笑みと忠誠を絶やさずに行動してたニール…

本当に今まで見てきた数多の映画の登場人物の中でもトップクラスに好きになりましたね…!

 

 

長くなりましたが以上で終わります…

 

書きながらすぐにでも二回目見に行きたくなったし、語れていないところがまだまだある…

(逆行カースタントとか、セイターとか)

あと、小ネタについても無限に書けてしまう…

 

セイターが感情的になるとロシア訛りっぽい英語になるとか…

主人公の周りで細かく起こってた「逆行」現象とか…

「TENET」ってそもそも回文やん…とか

 

あぁ、まだまだ書きたいですが長くなりますし、何より考察サイトや感想サイト僕もめっちゃ読みたいです 笑

(冒頭にも書きましたが、この記事を「無知」で書くためにwikipediaや公式サイト程度の情報で我慢した 笑)

 

トータルして「TENET」すごくいい映画だ…!

最高だ…!ってとこに尽きますね…!


ここまで長い文章を読んでくださってる方がいらっしゃったら本当に感謝です…!


また、ツッコミ、考察、もし、いただけるならめちゃくちゃ嬉しいです、お待ちしております!!


本当に長くなりましたがありがとうございました!

ではまた!